「メサイア」ハンドブック

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「メサイア」ハンドブック
演奏者・鑑賞者のために
発音・文法・解釈・日本語訳

三ヶ尻 正 著 


■B5判/130ページ 
■定価:本体1,400円+税
■ISBN 978-4-88364-091-1 


ヘンデルのオラトリオ「メサイア」の中の曲を一曲ずつ取り上げ、歌詞対訳、発音の手引き、文法や解釈についての注釈、原典となった英語の聖書や日本語聖書との対比を掲載。プロ、アマを問わず演奏の助けになる。

もくじ

はじめに

 I.   序章 ヘンデルの生涯と「メサイア」

 II.   「メサイア」のテキストとその英語

 III.  「メサイア」の英語の文法
 IV.  「メサイア」の英語の語彙
 V.   「メサイア」の英語の発音
 VI.  「メサイア」全曲の歌詞解説(概要)
 VII. 「メサイア」全曲の歌詞解説(本文)


あとがき

参考文献





はじめに

 ヘンデルのオラトリオ「メサイア」は日本でも広く親しまれ、プロ・アマチュアを問わず演奏回数の多い曲です。英語で書かれているので、日本人にも親しみやすい歌詞ではありますが、とはいえ今から300年以上も昔のテキストなので、現代の英語と多少の違いがあるのも事実です。辞書で単語を調べても出ていなかったり、歌詞についてイギリス人やアメリカ人、あるいは海外生活経験者に訊ねても、答えが一様でなかったりするのはこのためです。
 日本の声楽家や合唱指導者には、イタリア語やドイツ語のできる人は多いのですが、 必ずしも英語に明るい人は多くない、という事情もあり(それも古い英語ではなおさらです)、一見簡単な「メサイア」を難しく感じさせていると思います。
 この冊子では演奏や鑑賞の一助とするために、「メサイア」の英語について簡単に説明します。
 「メサイア」以外のヘンデルのオラトリオや、パーセル、バード、ギボンズ、ダウランドの曲で歌われる英語も大体が同じ時代のものです。

 この冊子の後半には「メサイア」の中の曲を一曲ずつ取り上げ、歌詞対訳、発音の手引き、文法や解釈についての注釈、原典となった英語の聖書や日本語聖書との対比を掲載しました。実際に演奏するにあたって、歌詞の意味を理解したり、発音を調べたりするガイドになればと思い作ったものです。筆者の考えでは、演奏に携わる人は、たとえそれがアマチュアの合唱団であれ、学校の音楽の教師・生徒であれ、プロのソリストであれ、指揮者であれ、いちいち辞書を引いて、自分なりに歌詞の理解の努力をすべきだ、と思っていますが、何しろ「メサイア」は膨大な上、決してやさしくはありません。このような手引きがあれば何らかの手助けになるだろうと考えました。
独唱曲や合唱曲を抜粋して歌う人が、演奏する箇所だけを見る場合も想定して、その曲のページだけ開いても、発音や文法、解釈がある程度わかるように配慮したつもりではありますが、できれば、この本を手にとられた方は、少々退屈でも13ページから25ページまでの、テキストと英語に関する部分は通読していただきたいものです。現代の英語との違いの全体像を理解することで、より歌が親しみやすくなれば、と思います。さらにできれば、CDやレコードを聞きながら、本書後半の各曲の解説を順番に見ていただくと、一回通して聞く時間だけで「メサイア」全体を俯瞰(ふかん)でき、テキストの概要をわかっていただけるのではないか、と期待しています。


1998年4月 著者


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