
ニコロ・アマティとその弟子たち
これらのミステリーは完全に明らかにされることはないであろう。しかしながら、二コロ・アマティが年老いたのち、その弟子たちが、彼の後期のヴァイオリンを作るについて手を貸したであろうことは推測される。
当時、彼は世界で最も祝福されたヴァイオリン製作者であった。王や王子や枢機卿あるいは富裕なアマチュアが最も優れたヴァイオリンを求める際、彼らは必ず二コロ・アマテイのところへ行った。それらの人びとは、多分、あまり知られていない弟子たちには注文しなかったであろう。二コロ・アマテイは当時としては最高の代価を受けとった。もし彼が助手たちに気前良く払ったとしても、彼の一族には十分な額が残ったと思われる。
楽器の事典ヴァイオリン 1995年12月20日発行 無断転載禁止
▶︎▶︎▶︎2章 6 その音色
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