国際ドイツピアニスト賞

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※2018年時

都市

ドイツ/フランクフルト

日程

2018年4月8日~ 9日

申込締切


審査部門

ピアノ

年齢制限



賞(通貨:ユーロ)



開催周期



次回開催




 
http://www.pianoforum-frankfurt.de

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月刊ショパン 2018年6月号 p.100より転載
世界のコンクール便り vol.59  
文/アーリンク明美 (ピアニスト/アーリンク=アルゲリッチ財団)


第8回国際ドイツピアニスト賞
〈ノミニーズ〉
国際ドイツピアニスト賞:ハンス・ヒョンミン・ソ(27歳、韓国)
ファイナリスト、聴衆賞:阪田知樹(24歳、日本)
セミファイナリスト:アレクセイ・メルニコフ(27歳、ロシア)
セミファイナリスト:アントニーナ・スハノヴァ(26歳、ラトヴィア)
セミファイナリスト:アレクセイ・シチェフ(29歳、ロシア)
セミファイナリスト:アマデウス・ヴィーゼンゼー(24歳、ドイツ)

ドイツピアニスト1.png写真は、勝利の栄冠を得たハンス・ヒョンミン・ソ、主催者のマリアム・マレキ氏、審査員のロバート・レヴィン、ハワード・グリフィス、ラルス・フォークト、エリック・ルー(前回の受賞者)諸氏ら

ドイツピアニスト2.png
 ドイツの世界金融、産業、工業の中心地であるフランクフルト。この街にある世界最大の見本市会場の一つとして知られるフランクフルト・メッセで、年に一度〝音楽見本市〞が開催されている。そのオープニングコンサートとして、由緒あるアルテ・オーパー(旧オペラ座。戦後はコンサートホール)で行われた、〝第8回国際ドイツピアニスト賞〞のグランドファイナルに足を運んだ。
 ファイナリストの二名は、共にチャイコフスキーのピアノ協奏曲第一番を選択し、シュターツカペレ・ハレと審査員兼指揮者のハワード・グリフィス氏と共演。みごと栄光を手にしたのは、入念で特に構成力が素晴らしかったハンス・ヒョンミン・ソ。阪田知樹は、自然かつデュナーミクの幅が広い演奏で聴衆を魅了し、聴衆賞を受賞した。
写真は、トロフィーを掲げるハンス・ヒョンミン・ソ。賞金の2万ユーロ、CD録音やコンサートの機会を得る。2019年の大会では審査員に加わる

ドイツピアニスト3.png 
 2011年から毎年開催され(第6回目は音楽祭)、今回で8回目を迎えたこのコンクール。2015年から協奏曲もレパートリーに加わり、現存すると推定される約800の国際ピアノコンクール中の最難関のコンクールの一つであると言っても過言でないだろう。まず、このコンクールにノミネートされるのは、多数の応募者の中からたった6名。今回の予選のDVD審査には100名以上の申し込みがあったそうだ。そしてファイナリスト二人は、2日間で三つのリサイタル(30分+30分+45分)とピアノ協奏曲(+一時間のオーケストラとのリハーサルを二回)を演奏し、受賞できるのはたった一人。今回のファイナリストは、既に複数の世界有数のコンクール
に入賞しているとはいえ、今回の大会は精神的・体力的にハードだったであろう。
 これまでの受賞者は、ルーカス・ゲニューシャス、ドミトリー・レフコヴィッチ、ソヌ・イェゴン、エリック・ルー等、今の若い世代を代表するピアニストたちが名を連ねる。このコンクールは受賞者らへのコンサートやCD製作等のサポートもしっかりしているので、今後の彼らの益々の活躍を期待したい。
 次回は、来年の同時期に開催予定。
写真は、シュターツカペレ・ハレ(指揮:ハワード・グリフィス氏)とチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を共演し、聴衆賞を受賞した阪田知樹
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