ヴァンドーム賞国際ピアノコンクール

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※2017年時

都市

スイス/ヴェルビエ

日程

2017年7月29日~8月1日

審査部門

ピアノ

年齢制限

1988年8月1日~1999年7月15日の間に生まれた者

賞(通貨:ドル

1位:25,000 2位:15,000 3位:10,000

開催周期

2017年より2年ごと

次回開催

2019年


 The Vendome Prize
907 Fifth Avenue NY 10021, USA
Tel:(+1)646-352-1007
info@vendomeprize.com
https://vendomeprize.com/

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月刊ショパン 2017年10月号 p.97より転載
世界のコンクール便り vol.51  
文/アーリンク明美 (ピアニスト/アーリンク=アルゲリッチ財団)

第6回ヴァンドーム賞国際ピアノコンクール
1位 該当無し
2位 サフン(サム)・ホン(23歳、アメリカ)
2位 キム・ドヒョン(22歳、韓国)
3位 アリスト・シャム(21歳、香港)

ヴァンドーム1.png写真は、審査員と入賞者たち。右から、D.ヤン(ゼネラルマネージャー)、E.ズドビン、A.グリニュク、
C.エルトン、Th.クヴァストホフ、I.ヴェレッド、M.エングストローム、A.グレゴリー(創設者)、G.バック、入賞者3名(敬称略)

ヴァンドーム2.png
 2000年に第1回がフランスのパリで開催され、その後3回はポルトガルのリスボン、そして前回の
2014年から2回にわたり、スイスの『ヴェルビエ音楽祭』の一環として行われた『ヴァンドーム賞国際ピアノコンクール』。ヴェルビエ音楽祭は、世界的に著名なアーティストたちによるコンサートが目白押しということで有名。筆者も朝と夜はコンクール、夜はコンサートと、音楽漬けの時間を満喫した。
 このコンクールの過去の優賞者は、ボリス・ギルトブルグ、デニス・コジュキン、ソヌ・イェゴンといった、エリザベート王妃コンクール、クライバーンコンクール等の覇者たちが名を連ねる。一般的なものと大きく異なる点は、コンクール事務局から招待状が来た者のみに応募するチャンスが与えられるということ。今回の21歳〜26歳(年齢制限は18歳〜28歳)の参加者たちは、輝かしいコンクール入賞歴の持ち主で、すでにコンサートピアニストとして活動している参加者も多く、レベルが非常に高かった。応募時に8曲のピ
アノ協奏曲のレパートリーリストを提出する(24歳以下は6曲)という点も、このコンクールの特徴。このコンクールは、コンサートピアニストとしてさらなる活躍ができるようにサポートするのが目的なので、その準備が整っていることを証明しなければならない。
写真は、グリンゴルツ四重奏団とドヴォルザークの《ピアノ5重奏曲第2番》を共演するサフン(サム)・ホン
(アメリカ)。ホンの演奏は2ヵ月前にウィーンのベートーヴェンコンクールで初めて聴いて以来だが、彼の演奏にはユーモア、そして魅力がある!

ヴァンドーム3.png
 最終的にDVD+オーディオ予備審査に通過した12名(1名棄権)が、ベートーヴェンのソナタを含む50分程度のソロリサイタルを披露し、アリスト・シャム、サフン・ホン、キム・ドヒョンの3名がみごとファイナルに出場。3名はソロの演奏と、グリンゴルツ四重奏団とピアノ5重奏を共演し、その模様はMedici.tvで中継された。
 残念ながらファイナル進出は逃したが、細部まで神経が行き届いた表現、特にリスト《ダンテを読んで》が圧巻だった阪田知樹と、コントラストの効いた演奏を披露したホアン・ルオユーは特別賞を受賞。
2019年はチェロ、2021年はヴァイオリン部門を開催予定。
写真は、ファイナリスト3名。左から、アリスト・シャム(3位)、サフン(サム)・ホン(2位)、キム・ドヒョン(2位)

※ファイナルと表彰式のアーカイブはこちらからご覧になれます
http://www.medici.tv/en/others/vendome-prizefinal-round/
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