サン=プリエスト国際ピアノコンクール

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※2017年時

都市

パリ/サン=プリエスト

日程

2017年11月10日~12日

申込締切


2017年3月15日~9月1日

審査部門

ピアノ

年齢制限


賞(通貨:ユーロ

1位:10,000 2位:5,000 3位:2,500 4位:1,000 5位:500 観客賞:1,000

開催周期

2年ごと

次回開催

2019年
2021年


 Concours International de Piano Antoine de Saint-Exupéry
Théo Argence Theater Place Ferdinand Buisson 69800 Saint-Priest
ipc.stpriest@gmail.com
http://ipc.stpriest.fr/en/home-2/

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月刊ショパン 2018年2月号 p.52より転載
世界のコンクール便り vol.55  
文/アーリンク明美 (ピアニスト/アーリンク=アルゲリッチ財団)


第1回サン=プリエスト国際ピアノコンクール
1位 アルセニー・ムン(18歳、ロシア)
2位 アルスト・シャム(21歳、香港)+KNSクラシカル賞
3位 フロリアン・ミトレア(28歳、ルーマニア)+聴衆賞
4位 ロマン・コシャコフ(25歳、ロシア)
5位 ファティマ・ズーソヴァ(26歳、ロシア)

サンプリエスト1.png                        写真は、歓声に応える、優勝のアルセニー・ム
ン (中央)

サンプリエスト2.png
 パリの南東450キロに位置するリヨンの郊外のサン=プリエストという町で開催された、第1回サン
=プリエスト国際ピアノコンクール。この大会は、コンサートやコンクール等で活躍中のピアニストが多く参加するということで、開始前から注目されていた。3日間にかけて熱演が繰り広げられ、審査員らが「かなりのハイレベル」と仰っていた今回、アルセニー・ムンが優勝という形で幕を閉じた。
 現在ロシアのサンクトペテルブルグで勉強中のムンは、18歳と思えないほどの表現力で、審査員や聴衆らを魅了した。彼はホロヴィッツ、ヴァン・クライバーン等の著名青少年コンクールですでに入賞しており、12月はサンクトペテルブルグのマリインスキー劇場やフィルハーモニー大ホールでのコンサートもある。他の4名のファイナリストも皆優秀だったが、個人的にはフロレアン・ミトレアの演奏が特に楽しめた。彼の演奏を聴いたのは、2年前の浜松コンクール以来。よりスケールが大きくなった演奏を披露した彼の将来も楽しみだ。
写真は、入賞者(前列右二人目から:アルスト・シャム、アルセニー・ムン、フロリアン・ミトレア、ファティマ・ズーソヴァ、ロマン・コシャコフ)、審査員、主催者ら 

サンプリエスト3.png
 この大会には82名の応募があり、当初の予定より5名増加の35名(2名棄権)が予選を通過し、一次は20分、ファイナルは30分で審査が行われた。ピアニスト自身が得意な作品を弾くのが最善だが、〝コンクール〞ということで、短い時間の中で多様な表現力やテクニックで聴かせ、実力が最大限に発揮できるプログラムの重要性を今回は痛感した。 
 毎年新しいコンクールが誕生し、インターネット技術の発達に伴い、コンクールの傾向も変わりつつある。このコンクールでも入賞者らの将来にチャンスがあるよう考慮され、審査員はピアニストや教授のみでなく、指揮者やコンサートマネージャーも含めて構成されていた。最近重視されているライブ配信のクオリティにも注目。この質の高い録画は、皆さんにもぜひウェブサイトからご覧いただきたい。観客の年齢層の幅も広く、650席あるホールは常に大入りで、子供の数が多かったのが印象的だった。
 次回は2019年2月に予定されている。
写真は、会場から近いシャトー・ド・サン=プリエストへ参加者やホストファミリーは各ラウンド後に招待され、盛大にレセプションが行われた。温かい雰囲気のあるコンクール
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