エドヴァルド・グリーグ国際ピアノコンクール

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※2018年時

都市

ノルウェー/ベルゲン

日程

2018年9月1日~9日

審査部門

ピアノ

年齢制限

1985年〜2001年の間に生まれた者

賞(通貨:ユーロ

1位:30,000 2位:20,000 3位:10,000

開催周期

2年ごと

次回開催

2020年


 Grieg Piano Competition
Edvard Grieg Museum, TroldhaugenTroldhaugveien 65, 5232 Paradis, NORWAY
Tel:(+47)-55-92-29-92

http://griegcompetition.com/

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月刊ショパン 2018年12月号 p.54より転載
世界のコンクール便り vol.65  
文/アーリンク明美 (ピアニスト/アーリンク=アルゲリッチ財団)

第16回 エドヴァルド・グリーグ国際ピアノコンクール
1位 高木竜馬(25歳、日本)+聴衆賞
2位 マティアーシュ・ノヴァーク(20歳、チェコ)
3位 アレクセイ・トルシェチキン(28歳、ロシア)

エドヴァルドグリーグ1.png
写真は、トロルハウゲン(妖精トロルの住む丘)のホールで演奏する、アレクセイ・トルシェチキンさん。グリーグの作曲小屋が望め、インスピレーションを得られそうな何とも美しいホール!

エドヴァルドグリーグ2.png
 ノルウェーのベルゲン(トロルハウゲン)で行われた第16回エドヴァルド・グリーグ国際ピアノコンクールは、髙木竜馬がラフマニノフ:《ピアノ協奏曲第2番》を披露して見事優勝!2位はシューマン:《ピアノ協奏曲》を演奏したマティアーシュ・ノヴァーク、3位はグリーグ:《ピアノ協奏曲》を演奏したアレクセイ・トルシェチキン。
 筆者は今回、第一次予選の全員の演奏をホールで、それ以外はライブ配信で可能な限り鑑賞。133人が応募したという今回。予備予選通過者は、すでにたくさんの入賞歴がある参加者たちが名を連ねており、一次予選では期待通りの高水準の演奏が続いた。
 〝グリーグコンクール〞ということで、一次予選ではグリーグの作品を一曲含むことが必須。セミファイナルにおいてはグリーグの歌曲二曲も課題で、テノール歌手、ブルール・マグヌス・トーデネス氏と共演する機会が与えられた。二次とセミファイナルにおいては、グリーグのオリジナルのピアノソロ曲を任意で選択することが可能で、それに対しての特別賞も用意されており、《バラード作品24》を演奏したノルウェー人、ラルス・フレドリック・ニスタットが受賞。
 ファイナルのためにグリーグと他の一曲の協奏曲の計二曲を用意し、ファイナル前に審査員にその一方を指定される。賛否両論あるが、同じ曲が重なるのを防ぐために最近増えてきている傾向の一つである。
 二次予選では、ノルウェー人作曲家シンネ・スコウエン氏の委託作品《sulg》も任意で選択でき、こちらの賞はロシア人のオルガ・ステシュコが受賞。彼女は残念ながらセミファイナル出場にいたらなかったが、一次予選での彼女の演奏はアーティスティックで、聴いていて大変おもしろかった。
写真は、左から:審査委員長兼音楽監督のアイナー・ステーン=ノックレベルク氏、マティアーシュ・ノヴァークさん、第1位の髙木竜馬さん、第3位のアレクセイ・トルシェチキンさん

エドヴァルドグリーグ3.png
 近年多くのコンクールに取り入れられつつあるが、このコンクールでも透明性を確保するため、コンクールの後に審査員の採点表を公表。
 運営もかなりしっかりしており、今回は小川典子氏をはじめ、錚そうそう々たる方々が審査員を務められたこのコンクール。二年後の参加を検討されてみてはいかがだろう?
写真は、1765年に設立され、グリーグ自身も指揮者を務めたベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団(指揮:エドワード・ガードナー)と共演する髙木竜馬さん。公式サイトのハイクオリティの録画から、壮麗な演奏が鑑賞できる
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