ギオルゴス・ティミス国際ピアノコンクール

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※2019年時

都市

ギリシャ/テッサロニキ

日程

2019年1月10日~18日

申込締切

2018年12月15日

審査部門

ピアノ

年齢制限

1986年1月10日以降に生まれた者

賞(通貨:ユーロ

1位:5,000 2位:3,500 3位:2,000 ギリシャ最優秀賞:2,000

開催周期

2年ごと

次回開催

2021年


 "Giorgos Thymis" Piano Competition
33 Platonos Str. Thessaloniki 54631 Greece
Tel:(+30)2310-224722
https://www.thymiscompetition.gr/component/mailto/?tmpl=component&template=gk_fest&link=f75023fbdb25dcd6fc2e8d3883c7a521e6a1715b
https://www.thymiscompetition.gr/

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月刊ショパン 2017年4月号 p.79より転載
世界のコンクール便り vol.45  
文/アーリンク明美 (ピアニスト/アーリンク=アルゲリッチ財団)


第8回ギオルゴス・ティミス国際ピアノコンクール
1位 イレイ・ハオ(20歳、中国)
2位 シンギュ・ルー(17歳、中国)
3位 マリア・アニキナ(30歳、ロシア)
ギオルゴス・ ティミス賞 ダニーロ・マシェッティ(24歳、イタリア)

ギオルゴスティミス20171.png
写真は、審査委員長のシプリアン・カツァリス氏(左)と、主催者兼審査員であるゲオルゲ・コンスタンティニディス氏(右)

ギオルゴスティミス20172.png
 紀元前315年に創建され、ギリシャでは首都のアテネに次ぐ第2の都市テッサロニキ。1917年の大火災や第二次世界大戦中にも激しい爆撃を受けて(先日、当時の250kgの不発弾が見つかった)多大な被害を受けたものの、幸いにも残ったアノ・ポリ(アクロポリス)では、野外劇場等も確認でき、歴史的にも興味深い街。
 ピアニスト、指揮者、作曲家のギオルゴス・ティミス(1924〜2009)はこのテッサロニキに生まれた。ティミスはピアニスト、指揮者として(クラウディオ・アラウ、ジョルジュ・シフラ、シューラ・チェルカスキー、ニキタ・マガロフ、ウラディミール・アシュケナージらとも共演)国際的に活躍するかたわら、1954年から1972年までテッサロニキ国立音楽院において教鞭をとっていた。その彼の名にちなんだ国際ピアノコンクールが、2002年からテッサロニキで2年ごとに開催されている(第5回は1年延期)。
 今年の審査員は、審査委員長のシプリアン・カツァリス氏をはじめ、エリソ・ヴィルサラーゼ氏、ユーラ・マルグリス氏らといった世界的に著名なピアニストを含む計7名。今回は45名が応募し、あいにく雪のために足止めされた者もいたようで、最終的に35名が参加。このコンクールではヤマハCFXが使用され、技術者の花田拓郎氏が付きっきりでピアノを調整されており、参加者はもちろん、審査員たちも楽器にはご満悦な様子。
写真は、テッサロニキ国立交響楽団(指揮:ポール・チャン)と、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番《皇帝》を堂々と共演する、優勝のイレイ・ハオ(中国)
 
ギオルゴスティミス20173.png
 結果は、ベートーヴェンのピアノ協奏曲5番《皇帝》を選択し、冒頭からオーケストラと息を合わせ、高貴さ、特に第2楽章では繊細さを存分に表現したイレイ・ハオ(中国)が優勝。2位は同じく中国人のシンギュ・ルー、3位はロシア人のマリア・アニキナが受賞。日本の赤星里奈、池邊啓一郎、今泉響平の3名は、みごとセミファイナルに駒を進めたものの、残念ながらファイナル進出は逃した。
 大半の参加者たちがファイナルを鑑賞し、お別れ会に参加したりと、和やかな雰囲気のあるコンクールであった。
写真は、今回の最年少参加者である、17歳のシンギュ・ルー(中国)。《皇帝》を選択し、みごと第2位を受賞
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