楽器の事典ヴァイオリン 2章 オールド・ヴァイオリンの名器 4 ヴァイオリンの大小

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ヴァイオリンの大小

 アマティ・ファミリーはいずれも芸術家であったが、同時に有能なビジネスマンでもあった。大小いずれの楽器にも多くの需要があり、アマティ・ファミリーは、その両方を作ったが、特に手の小さい人びとにとっては、小さい楽器の方が演奏しやすいものであった。
 例えば、1608年に作られたアントニウスとヒエロニムスのアマティから、1730年に作られたストラディヴァリウスに楽器を持ち換えることは、ヴァイオリンをヴィオラに換えて弾くのと殆ど同じくらい困難である。それは長さの問題だけではなく、アッパー・バウト(ひょうたん型の上の方)の幅が違うからである。ストラディヴァリウスのそれは16・8mであり、一方アマティの場合は15・7㎝で、約一センチの差がある。

楽器の事典ヴァイオリン 1995年12月20日発行 無断転載禁止


▶︎▶︎▶︎2章 5 ヴァイオリンの素材
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