
その当時のヴァイオリンのモデルの標準
フランス革命の後に、フランスでモダン・ヴァイオリンが作り出され、オールド・ヴァイオリンの大半が改造されるまでは、アマティとスタイナーの楽器がヴァイオリンのモデルの標準であったのである。二コロ・アマティとヤコブ・スタイナーは明らかに17世紀のヴァイオリン製作のリーダーシップを取っていたといえる。
しかし、ヴァイオリン製作の歴史を作り出す第二段階である18世紀から19世紀にかけての最も重要な時期の方向性は、スタイナーの足跡をたどるのではなく、クレモナのストラディヴァリウスその他のフラットな楽器に似たものを生み出すことに集中されたのである。
楽器の事典ヴァイオリン 1995年12月20日発行 無断転載禁止
▶︎▶︎▶︎第1章 13 クレモナの名器
▷▷▷楽器の事典ヴァイオリン 目次