浜松国際ピアノコンクール

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「浜松国際ピアノコンクール」はピアノのみを対象として1991年に浜松市で始まり、3 年に一度開催されている。ヤマハとカワイという日本を代表する2 つの楽器メーカーの拠点であり、会場のアクトシティ浜松は国際コンクールを運営するのに絶好の環境である。長く故中村紘子氏が審査委員長を務めた時代には、その後ショパン国際ピアノコンクールで優勝したラファウ・ブレハッチやチョ・ソンジン、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝したアレキサンダー・コブリンなど、「世界に羽ばたいていくスター候補を発掘する」性質が強かったが、その後、海老彰子氏が二度の審査委員長を務めると、室内楽等の課題が取り入れられ、音楽の成熟には一定の経験や時間が必要という価値観が加えられた。現在は、小川典子氏のもと、新機軸を模索しはじめている。
 審査日程は過密で、1次予選は5日間にわたる。前回2018年の回は、事務局が想定したほどの棄権者がなく、連日、朝から晩まで審査が行われた。課題曲はオーソドックスだが、新曲委嘱作品や室内楽が課され、準備する楽曲は多い。恩田陸氏の小説「蜜蜂と遠雷」のモデルとなり、また、チャイコフスキー国際コンクールやエリザベート王妃国際音楽コンクール等と並び、日本で唯一、第1~ 2 位入賞者がフレデリック・ショパン国際ピアノコンクールの本審査(10月)に直接参加を認められることなどからも、名実ともに日本を代表する国際コンクールといってよいだろう。

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