楽器の事典ピアノ 第4章 日本の代表的な2大ブランド 世界のピアニストたちの言葉

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 世界のピアニストたちの言葉

ヤマハのCFは、過去、数えきれないほどの海外のピアニストが弾いている。彼らは思い思いの感想を述べ、その多くが記録されている。いまここで、CFの性能や特徴を文章で示すより、ピアニストたちの言葉を掲げるのが一番であろう。それらは何よりも明確にCFについて語っているからである。

ヤマハ グランドピアノG3B
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ヤマハ グランドピアノS400B
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ヤマハ グランドピアノ700E
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・スビャトスラフーリヒテルニ九六九年にヤマハピアノと出会って以来常にヤマハに信頼を寄せ、日本での公演のみならず、世界各地で可能な限りヤマハで演奏を行っている)
 「世界にはすばらしいピアノが五つある。スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ペヒシュタイン、ペトロフおよびヤマハである。このうちスタインウェイはだれが弾いても素晴らしい音が出るが、その音色のきらびやかさを、特に若い奏者の場合、頼り過ぎる場合が多い。しかし、音楽はそういうものではなく、心の感度を示すものだから、自分としてはこれをうまく表わせるものでないと気に入らない。ベーゼンドルファーは最も好きなもので、心の表現のためには最高だが音量が不足で、ベヒシュタインは戦前のものは素晴らしかったが、戦後は品質が変った。ベトロフはたとえばプラハの音楽堂にある楽器は申し分ないが、他のものには品質にムラが多い。ヤマハは私の理想に近づいた音の力強さと表現力を共に備えもっている」
 「ヤマハは私が演奏で求めるぷぶに微妙に応えてくれる。私か心から導き出したい、あるいは弾き出したくなる。なにか″がヤマハにはある」
 「私はいろいろなピアノを弾いてきたが、ヤマハは能動的というより受動的なピアノだと思う。柔軟で感受性が鋭く、ピアニアソモが非常に美しい」

・クリストフーエッシェンバッハ
 二九七二年の来日時以来ヤマハを高く評価し、以来機会あるごとにヤマハで演奏、自宅にもヤマハピアノを持つ)
 「ヤマハCFは、アクションのバランスがよく、音が美しい。アクションが良い、ということはリアクション・つまり反応が良いのだ。ピアノが自分の思う通りになってくれるという感じで、まるで優秀な馬に乗っているような気持ちになる。音色が非常にブリリアントだが、これが表面的なきらびやかさではなく。歌う特質をもっている」

・アルフレッドーブレンデル
 ニ九七八年、一九八一年来日時に東京公演でヤマ(CFを使用)
 「(ヤマハは)音の質が非常にデリケートで美しい。敏感に反応してくれる。一般にピアノでは音域によって音質にばらつきが出ることが多いのだが、ヤマハはバランスの点でもすぐれていると思う。ピアノメーカーとしてのヤマハの可能性に大きく期待した。世界でもこれほど熱心に技術の向上を目指しているメーカーはない」

・マルターアルゲリッチ
「ヤマハピアノは本当のところ驚くほど質が高くなっているのが実感できます。音にずっと暖か味が増し、まろやかに歌う特質が出てきています。しかも表面的でない深味が感じられるのです。弾いた気分がとてもいい」

・ミツシェル・べロフ
「ヤマハピアノの、とくに新しいものは音色、タッチ、バランス、すべての点で目ざましい進歩をしている。良いピアノの条件というのは、低音、中音、高音と各部が完全に均一でバランスがとれていること。CFは音がたっぷりと豊かで、低音に深味がある。ヤマハには世界最高のピアノをつくりだす可能性があると思う」

 ・ジョルジユーシフラ
 (ヤマハCFに試作品の段階から注目し、率先してヨーロッパでも使ってきた。自ら所有するサンーリス教会内のオーディトリアムにもCFを納入している)
 「このピアノ(CF)の育ての親のような気持ちがする。そしてそれをとても誇りに思う。最初の頃、なぜあえて日本製のピアノを使うのかと周囲から反対されたこともあったが、CFの進歩はすばらしく、今や私の意見が正しかったことを人々が認めている」

 ・イエルクーデームス
 「一九七〇年以来、来日の度ごとにヤマハCFをいろいろなところで弾いているが、そのたびに進歩に驚かされる。全体としてヤマハの進んできた道は方向が間違っていないという印象を受ける。
 CFを使ってバッハの平均律曲集第一巻、第二巻を連続演奏したことがあったが、その間ヤマハは一度としてノイズが出たことも調子が狂ったこともなかった。まさにウェルーテンパードーヤマハだった。大したものだ

イングリットーヘブラー
(CFの誕生した初期の段階からこのピアノを愛し、機会あるごとにステージで使用。自宅にもヤマハC3を持つ)
 「CFはとても音色がまろやかで、決してかたくなりません。美しく暖かな音を持っています。私の目指すモーツア寺卜演奏に非常にあっているという感じがします」

アンドレーワッツ
「ピアニストがピアノという楽器から音をひき出すということは、私の考えではピアノを歌わせるということにつながってくると思う。その点でヤマハピアノは非常に良く歌ってくれる。それもワグナー歌手のように歌いあげる唱法ではなく、シューベルトを歌うリート歌手のような、しっとりとした美しさを持っている。
 日本では日本製のピアノに対する偏見がまだ強いようだが、それは非常に残念なことだ。聴き手がヨーロッパ製のピアノのカリカリした音に耳を慣らされていて、それと違った音を聴くと抵抗を感じるのだろう。しかしピアノの音についても固定観念にとらわれず、新しい響きに対して自由な耳を持つべきではないだろうか」

フランスークリダ (ヤマハCFをステージで機会あるごとに使っている他、自宅にもヤマハピアノを持つ)
 「ヤマハCFは、すごく音がきれいで丸味があります。音に丸味がある、ということはフレーズを歌わせることができる、ということなのです。反応も非常にいいですね。ピアニストがホールでピアノを試せる時間は本番前一時間位と限られていますから、もしピアノのタッチが重かったり、レペティションが悪かったりしたら、ピアノと格闘しなくちやならない。その点ヤマハは反応が良く、しかもタッチに適度に抵抗感があって好きです」


ヤマハ アップライトピアノYUA
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ヤマハアップライトピアノW201
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ヤマハアップライトピアノW101B
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改訂 楽器の事典ピアノ 平成2年1月30日発行 無断転載禁止


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