レニャーノの戦い[全4幕]ヴェルディ作曲

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詳解 オペラ名作217 野崎正俊 より

イタリアオペラ

G. F. Verdi, La Battaglia di Legnano 1848
レニャーノの戦い[全4幕] ヴェルディ作曲

 
❖登場人物❖

フェデリコ・バルバロッサ(B) ロランド(Br) リーダ(S) アッリーゴ(T)  マルコヴァルド(Br) 市長(B) イメルダ(Ms) 他

❖概説❖

 ヴェルディ十四作目に当たるこのオペラは、十二世紀神聖ローマ帝国のイタリア侵攻に対して立ち上がった勇敢なイタリア人の栄光を描いた歴史的な物語をテーマにしている。イタリア独立運動を鼓舞した愛国的なオペラとして、初演は「ナブッコ」に劣らないほどの成功を博した。

第一幕「彼は生きている」


 第一場 ミラノの城壁近くの広場。ピアチェンツァ、ヴェローナ、ブレッシャ、ノヴァラ、ヴェルチェッリなど、北イタリアの諸都市から軍隊が集まっている。彼らはロンバルディア同盟を結成して、ドイツ皇帝バルバロッサの軍に対抗することを誓う。人々は「イタリア万歳!」と叫ぶ。
 そこに戦死したと思われていたヴェローナの騎士アッリーゴが生きて軍に戻って来る(「母の看護で」)。ミラノの司令官ロランドがやって来て、旧友の二人は思わぬ再会を喜ぶ。一同は侵略者から国を守ることを誓い、人々は勇者の集結をたたえる。
 第二場 ミラノの城壁に近いロランドの館。戦いで親兄弟や恋人を失い、今では夫ロランドまで戦地に送り出さなければならないロランドの妻リーダは、一人嘆き悲しんでいる(「何度死を望んだか」)。そこに捕虜としてこの家に軟禁されているドイツ人のマルコヴァルドが言い寄るが、彼女は相手にしない。その時侍女イメルダが、昔リーダの恋人だったアッリーゴの帰還を知らせる。
 間もなくロランドがアッリーゴを連れて来る。全軍の司令官が招集されるので、ロランドはすぐに出て行く。アッリーゴは自分を裏切ってロランドの妻になったリーダを激しくなじる。リーダはアッリーゴが戦死したものと聞かされ、父の遺言でロランドと結婚したと弁解するが、アッリーゴは彼女を許そうとしない。


第二幕「バルバロッサ」


 コモ市庁舎の大広間。ロンバルディア同盟を代表して、アッリーゴとロランドがコモに同盟に加わって対ドイツとの戦いに加わるよう説得に来るが、コモはかつての宿敵ミラノとの戦いでの傷が忘れられない。
 説得中に突如ドイツ皇帝バルバロッサが入って来て、ドイツ軍は全イタリア軍より強力だと言う。そして立ちすくむ二人の使節にバルコニーからあたりを取り巻くドイツ軍の軍勢を見せつける。ロランドとアッリーゴは、勝利の日まで祖国のために戦い抜くと叫んで走り去る。


第三幕「恥辱」


 第一場 ミラノの聖アンブロージョ教会の地下の墓所。墓所には最近の戦いで死んだ戦士の墓がいくつも見える。アッリーゴが現れて、祖国イタリアのために命を投げ打って闘うことを誓う「死の騎士団」に参加する。
 第二場 ロランドの館の居間。リーダはアッリーゴが「死の騎士団」に入ったと聞き、もう一度彼に会いたいという手紙を侍女イメルダに託す。そこにロランドが現れ、戦いに赴く前に妻と子供に最後の別れを告げ(「もし明日の戦いで」)、もし自分が戦死したらこの二人をよろしく頼むと呼び寄せたアッリーゴに託す。 そこにマルコヴァルドが姿を現し、侍女イメルダから取り上げたリーダからアッリーゴに宛てた手紙をこっそりとロランドに見せる。妻の裏切りに怒ったロランドは復讐を誓い、マルコヴァルドはほくそ笑む。
 第三場 ロランドの館の塔上の一室。死を覚悟したアッリーゴは、母に別れの手紙を書いている。リーダがそっと近寄り、彼への変わらぬ愛を告白する。二人はそこに入って来たロランドに見つかり、信頼を裏切られた彼は激しい怒りを爆発させる。
 ロランドは死より恐ろしい復讐をすると言って、外から鍵を掛けてアッリーゴを塔の一室に閉じ込めてしまう。祖国のために闘う決意をしたアッリーゴにとって戦いに行けないこと以上の不名誉はなく、彼は「イタリア万歳!」と叫んで高い塔のバルコニーから身を投げ、リーダは失神する。


第四幕「祖国のために死す」


 ミラノの広場。人々が集まって祖国の勝利への祈りを捧げている。侍女イメルダはリーダに、アッリーゴが無事に戦列に加わったことを報告する。
 そこにレニャーノの会戦でアッリーゴがドイツ皇帝バルバロッサを一騎打ちで倒したことが伝えられ、執政官はイタリア軍の勝利を宣言するので人々は喜ぶ。軍隊が凱旋して来て、瀕死の重傷を負ったアッリーゴが運び込まれる。アッリーゴは苦しい息の下から、ロランドにリーダの潔白を告げて息を引き取る。リーダとロランドは涙にくれ、人々は偉大な戦士をたたえて神に祈る。



Reference Materials


初演

1849年1月27日 アルジェンティーナ劇場(ローマ)

原作
フランソワ・ジョゼフ・メリ/「トゥールーズの戦い」

台本
サルヴァトーレ・カンマラーノ/イタリア語

演奏時間 
第1幕42分、第2幕15分、第3幕38分 、第4幕18分(ガルデッリ盤CDによる)

参考CD
● リッチャレッリ、カレーラス、マヌグエッラ、ギュゼレフ/ガルデッリ指揮/オーストリア放送響・唱(PH)
●マンシーニ、ガッジ、リンベルティ、パネライ/プレヴィターリ指揮/RAIローマ響・唱(WF)

参考DVD
●エルナンデス、マトス、チェブリアン、シニョリーニ/サンティ指揮/カターニャ・ベッリーニ大劇場管・唱(Bon)


ショパン別冊 詳解オペラ名作217 2013年12月発行 無断転載禁止  



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