フランツ・リスト国際ピアノコンクール

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こちらのコンクールは日程が2020年6月29日~7月4日に変更されています。
詳細は主催者HPをご確認下さい

都市

オランダ/ユトレヒト

日程
2020 年3 月16 日~ 28 日

申込締切
2019 年5 月1 日

審査部門
ピアノ

年齢制限
20 歳~ 29 歳(2020 年3 月17 日時点)

賞(通貨:ユーロ)
1 位:20,000 
2 位:12,500 
3 位:7,500

開催周期
3年ごと

次回開催
2020年


 Liszt Competition Foundation
Ganzenmarkt14 NL-3512 GD Utrecht, The Netherlands
Tel:(+31)30-6966144
info@liszt.nl
www.liszt.nl

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月刊ショパン2018年1月号 p.83より転載
世界のコンクール便り vol.54 文/アーリンク明美

第11回 フランツ・リスト国際ピアノコンクール

フランツ・リスト国際ピアノコンクール①.png

オランダのユトレヒトで3年毎に開催されている『フランツ・リスト国際ピアノコンクール』は、リストの死後百年の1986年に始まった。今年で11回目を迎えたこのコンクールには世界25各国から74名の応募があり、ニューヨーク、ユトレヒト、モスクワ、東京で予備予選が行われたのだが、10月にユトレヒトで行われたセミファイナル出場のチケットが得られたのは、日本人の中田朝生と山中歩夢を含むたったの14名。19世紀のピアノ界のアイドル的存在、〝リスト〞の名に因んだいくつかのコンクールの中で、ここは唯一「オール・リスト」のプログラム(※)で構成されている。

右上写真は、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団(指揮:マルクス・シュテンツ)とリスト《協奏曲第2番》を共演する、ウルマン。彼の優勝後初のコンサートは、夜遅くまで行われた表彰式・レセプションの翌朝、アムステルダムのコンセルトへボウでのコンサート!

※ 2016年のブタペスト国際音楽コンクール(リスト・フェレンツ国際ピアノコンクール)も、リストの没後130周年を記念し、特別に「オール・リスト」のプログラムであった。

今回のセミファイナルは3ラウンドで、14名全員が①リストの編曲(35分)②室内楽(ハンガリー人ヴァイオリニスト、バルナバーシュ・ケレメン氏と共演)③リストのオリジナル曲(45分)を、指定された曲の組み合わせの中から選んで演奏した。私は今回初めてプレス審査員として、セミファイナルの③リストのオリジナル曲の審査に参加した。
11通りもある選択肢の中から、なんと8名が《ソナタ ロ短調》を選択したのだが、そのカップリング曲はマイナーな《スペインの主題「密輸入者」による幻想的ロンド》。ソナタに人気が集中しないように企てられたそうだが……。

ソナタを大変おもしろく表現したセルゲイ・べリャフスキーはプレス審査員賞、最年少で非常に音楽的なミシェル・カンドッティはジュニア審査員賞を受賞。ファイナリスト3名はソロと協奏曲を披露し、深い音楽表現が印象的だったアレクサンダー・ウルマンが優勝。彼は2011年のブタペストのリストコンクールに次いで、ユトレヒトでも覇者となった! 特に《巡礼の年 第1年「スイス」》の演奏が繊細で美しかったホン・ミンスが2位。大変パッションのある演奏で、聴衆の心を掴んだディーナ・イヴァノヴァが3位。入賞者には賞金以外にも世界各国でたくさんのコンサートが与えられる。彼らの今後の活躍にますます期待をしたい!

フランツ・リスト国際ピアノコンクール②.png出場者は、スタインウェイ、ファツィオリ、マーネ、ヤマハの各2台ずつ、計8台から選定。マーネの楽器は、バレンボイム氏のアイデア+スタインウェイの協力でマーネ氏によって製作された平行弦のもの



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