R.シュトラウスとホフマンスタール  オペラ名作217コラム 野崎正俊

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詳解 オペラ名作217 野崎正俊 より

コラム

R.シュトラウスとホフマンスタール

 オペラの作曲家にとって優れた台本を得ることは極めて重要なポイントである。シュトラウスの最初の成功作は「サロメ」であるが、1906年友人の勧めで詩人ホフマンスタールに出会い、「エレクトラ」の台本を彼に注文した。
 以来1932年に完成した「アラベラ」に至るまでの6作のオペラは、ほとんど二人の共同作業によって出来上がったといっても過言ではない。二人は時には意見の対立をはらみながら、1年1年と互いの理解を深めていった。「アラベラ」の台本を受け取ったシュトラウスは、ホフマンスタールに感謝の電報まで打ったが、それはホフマンスタールの目にふれることがないままにこの詩人は他界してしまった。

 ホフマンスタールを失ったシュトラウスは、「無口な女」ではツヴァイク、「カプリッチョ」では指揮者のクレメンス・クラウスなどの協力を得たものの、ついに従来に勝るオペラを書くことはなかった。

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