詳解 オペラ名作217 世界の主要歌劇場
フランス FRANCE
パリ国立歌劇場(パリ・オペラ座)
Opéra National de Paris
・Palais Garnier/Place de l’Opera 9, 75009 Paris
・Opéra de la Bastille/Place de la Bastille 12, 75012 Paris
座席数2300の旧歌劇場ガルニエは、皇帝ナポレオン3世の命により1875年に開設されたもので、設計者シャルル・ガルニエの名前によって親しまれている。ロッシーニの「ウィリアム・テル」、マスネの「タイス」などを初演した、フランス・オペラを代表する名門歌劇場である。近年演奏水準の低下が心配されていたが、フランス革命200年を記念して1989年に近代的な設備を持つ座席数2700の新歌劇場がバスティーユに完成、以後こちらが主劇場になった。そして旧歌劇場ガルニエは、バスティーユを補う形になっている。バスティーユ開設を機に音楽監督に就いたチョン・ミョンフンは、劇場当局との軋轢によって1994年に辞任した。
なお、マスネ、ビゼー、トマなどの数多くのオペラを初演した由緒あるオペラ・コミック座は、1714年の創立である。以前はパリ・オペラ座と共に国立だったが、バスティーユ・オペラの発足と同時に民間の経営に移管された。