藤村女子高等学校ソフトボール部「踏み出す一歩さえも日本一!」

HOME > メディア > The 部活! > 藤村女子高等学校ソフトボール部「踏み出す一歩さえも日本一!」
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

藤村女子高等学校ソフトボール部「踏み出す一歩さえも日本一!」

高校女子ソフトボールの全国区の高校として歴史ある藤村女子高校。その他にも水泳部、器械体操部、新体操部、柔道部などもトップレベルの水準で活躍している。 今回は、私学選手権優勝、私学新人戦優勝、関東私学大会第3位、国民体育大会予選第二代表決定戦準優勝、インターハイ予選優勝(公式HPより)など、輝かしい実績を収める藤村女子ソフトボール部の強さの秘密を探っていきたい。

チームづくりのポイント

チームを率いるのは西川友理監督。この藤村女子高校ソフトボール部を卒業後、東京女子体育大学、そしてルネサスエレクトロニクス高崎というトップチームで、主に内野手として活躍してきた人物だ。 チーム作りのポイントをうかがうと、守備型のチームを基本線で考えるのだという。
「ソフトボールという競技はまず守備からだと思っているので」と西川監督。
「うちは練習時間も5~7時と短いので、大会前はランナーをつけた実践的な練習が中心になってきます。逆に冬の期間は個人の能力を鍛える期間と割り切ってやってます」と話す。
今年のチームも二遊間、そしてバッテリーを中心として守備が堅い。 そのひとつ、遊撃を守るのは竹内。チームの主将を務める。中学までは一塁手だったというが、グラブ捌きの良さが西川監督の目に止まり遊撃手に転向。身長も高く、スケールの大きさを感じるショートだ。高身長の期待通り、竹内はバティングもよく、高校2年10月の時点で通算本塁打は30本を超える。
「ランナーを置いた場面で、早いカウントを取りに来る球はほぼ狙っています」と竹内。チームではトップバッターを務めるというのだから、恐ろしい。
もうひとり中心となってくるのが、捕手の藤原。彼女のポイントは、全体を見渡せる広い視野。西川監督も「間の取り方も上手いし、そして周囲の状況を感じようとする気持ちがある。キャッチャーらしいキャッチャーだと思います」と評する。 藤原はこの秋から盗止率がぐっと上がった。監督も「おそらく9割近くは刺せるようになっているのでは」とコメント。
その裏にはこんなエピソードがあった。「今年のインターハイで優勝した強豪チームにいいキャッチャーがいるので、ストップウォッチをもって試合を見に行ったんです。それでタイムを計って、自分と今どれぐらいの差があるのかをまず調べました」と藤原。 しかし、肩の強さは短期間でそうそう強くなるものではない。それは藤原もわかっていた。 「肩の強さはそんなに強くなるものではないので、とにかく『抜き』の早さを意識して取り組みました。ポイントは左手だと思っています。捕球時に強く握ると、体にも余計な力が生まれてしまうので、いかに左手の力を抜いて握り変えができるかという練習をずっとおこなってきました」 「盗塁を刺すプレーは、決まるとチームの勢いがぐっと上がる」と話し、だからこそ重要視している部分なのだという。

踏み出す一歩さえも日本一を目指して

チームが目指すのはもちろん日本一。主将の竹内は、
「日本一になるということは、他の普通のチームと同じ練習をしていては難しい。日本一の練習、日本一の人間性の育成というふうに、すべて日本一にこだわってやってますし、踏み出す一歩さえも日本一でなければならないと思っています」と話す。
今年のチームについて「昨年度の大会経験選手も多く残っており、バランスも良い」と西川監督。ただし、精神面の成長には期待を寄せている。「もっともっと強い気持ちをもって取り組むことはできると思いますし、あとはチームに貢献する心構えですね。縦には縦の、横には横のつながり方がある。そういった「人との関係」を学べるのもスポーツの世界に身を置く醍醐味だと思います。私自身もそうでしたから。そうしたことから人とのつながり方、チームとのつながり方を学び、チームに貢献する心を育んでほしいと思います」 トップチームとして、やはり周囲の期待は大きい。しかし先ほどの主将の言葉のように「踏み出す一歩さえも日本一を目指す」という強い気持ちがあれば、そういったことも乗り越えられるはずだ。 高校ソフトボール界を代表する強豪校として、その頂点を目指し頑張ってほしいと思う。
 

文・取材◎伊藤文人

〔学校情報〕
〒180-8505 東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目16−3
TEL:0422-22-1266
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 
KAWAI
YAMAHA WEBSITE