ハイドンのオペラ   オペラ名作217コラム 野崎正俊

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詳解 オペラ名作217 野崎正俊 より

コラム

ハイドンのオペラ

 交響曲の父と呼ばれ、弦楽四重奏曲の様式を確立したハイドンは声楽曲の作曲にも実績を残している。とりわけ「天地創造」と「四季」で代表されるオラトリオはよく知られている。また、ミサ曲などの教会音楽やさまざまな歌曲、カノンなど、数えきれないほどの声楽曲が残されている。
 ハイドンが書いた最初のオペラは1752年頃の「せむしの悪魔」であるが、初期の作品の多くは彼自身が楽譜の管理に無頓着だったために消失したか、断片しか残されていない。現在残されているのは、1766年エステルハージ候家の楽長になって以来の作品で、主にイタリア悲劇、喜劇、牧歌劇を融合させたスタイルのものが多い。器楽奏法を そのまま取り入れた要素もあるため、必ずしもオペラティックな魅力に富んでいるとはいえないが、20世紀中葉になってエステルハージ候家のために書かれた秘宝ともいうべき作品が次々に蘇演され るに至って、その魅力が明らかになりつつある。

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