編集部伊藤の珍部黙示録第1回多摩大学付属聖ケ丘中学・高等学校 交通機関研究部

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編集部伊藤の珍部黙示録 第1回
多摩大学付属聖ケ丘中学・高等学校 交通機関研究部

こんにちは! 編集部の伊藤です。さて、このタイトルにある「珍」という字。ご存知の通り”めずらしい”という意味ですね。この連載は”なんとも珍しい部活動”を紹介していくというコンセプトでやっていきますので、長い目で見守ってやってください! ひとつよろしくお願いします。
記念すべき第1回は、多摩大学聖ヶ丘中学・高等学校の「交通機関研究部」です。 え、交通機関って何? 普通こういう系の部活って鉄道部とかだよね(鉄道部もたいがい珍しいと思うんですが…..)と思った人も少なくないはず。そんな部活動の実態を探るのがこの連載の役割なのです! さっそくそのベールを剥がしに取材に行ってきました。

駅員さながらの体験が可能


こんにちは〜、と部室を訪れると、もう電車が走っている!しかもかなりリアルに作り込まれています。これは湘南新宿ラインですよね? よーく見てみると中の座席までしっかりと作り込まれています。
そして肝心の電車をコントロールしていた操縦機械がこちら。
これってもう実際の電車の操縦席とそっくりじゃないですか! プラレール(懐かしい)とかそういうレベルじゃないことがわかります。 ここでは実際にこういった機械をいじりながら駅員さながらのお仕事体験することだって可能なんです。
というわけで、実際に電車はどういった風に動いているのが、実際に駅員や操縦士などになりきってもらって再現してもらいました。

最後停車位置がうまくいかなかったけど、みんな冷静に迅速に対処してて素直にすごいです。こうやってみんなでカバーしあうことってとっても重要だし、なんだか部活っぽい。普段何気なく乗っている電車もこうやってたくさんの人たちによって運営されているんだなと思うと、電車が動くってことは当たり前のことではないんですね。駆け込み乗車だったり、マナーだったり、守るべきことはしっかり守っていくことが大事です!

今は電車好きが集まっているけど、基本的にバスも航空機好きもOK!

今は部員全員が鉄道が一番好きということでしたが、過去にはバスや航空機の専門家の先輩もいたらしいです。 実際に「鉄道以外も好きな人は?」と質問を投げかけると「車も好きかな……」「自分バス要素もちょっと……」とか全員がなにかしら鉄道要素以外も持っているとのことでした。 鉄道以外にもいろいろな交通機関の研究ができることもこの部活の魅力のひとつだと思います。自分の好きなものに集中することは大事ですが、自分の世界を広げることも同じく大事なこと。この部活にはそのチャンスがあると言ってもいいでしょう。

鉄道にかける情熱はホンモノ

で、本題の鉄道の何が好きか……。みんなに聞いてみました。
伊藤「鉄道の何が好きなんですか?」
部員「モーター音」「接近放送」「発車メロディ!」「顔」
なんか返ってくる答えが全部すごいけど、か、顔? 顔って鉄道の前の部分ってことでOKですよね? ちなみにお気に入りのひとつに南海鉄道のラピートというものがあって、これがそうです。
ラピート出典:http://wheelsho2101.web.fc2.com/t-rapit_neozeon.html
なんか顔って言っている意味がわかりますね。フルフェイスのヘルメットっぽい。もっと言えばガ○ダムのグ○っぽくないですか? 通のあいだでは鉄仮面と呼ばれているそうです。 他には発車メロディ好きの部員は休日にひとつひとつの駅の発車メロディを録音して回ったりしているのだとか。一番理想的な録音の仕方は、新しいメロディが運用される日の始発のメロディをとることなのだそう! そのために早起きして学校の前に録音しにいったこともあるらしいです。本当にかける情熱が半端ないです……。 あと、部長さんにはある特技があって、JR○○駅の○○番線には何が走っているかということを瞬時に当ててくれる技を持っています。 試しに「新宿駅の16番線は?」と質問すると、「中央・総武線の三鷹行き」と即答!(笑)彼らにしてみれば新宿は覚えやすいほうなんだそうです。

長期休暇にみんなで行く鉄道の旅

この部活では、長期休暇になると鉄道を乗り継いで温泉に出かけることが伝統となっていて、昨年の8月はみんなで千葉に行ってきたということでした!

 
 
この先にある温泉を求めて旅をするそうです。こんな暑い夏の中歩いて、ヘトヘトになったあとの温泉は気持ちよさそうだなぁ。本当にみなさん楽しそうな顔で写っていますね!
ただし、この旅行の目的はただ楽しむだけではなく、もう一歩踏み込んだところにも目的があります。 それは日本の実情を実際に目で見るということ。 この部活が出かけるところは写真のような自然が豊かなところ、さらに言えば限界集落などです。最近では八ッ場ダム、3・11の被災地など、社会問題になっているところに実際に行って日本の現状を見てきている。 顧問の伊藤和彦先生は、日本のこうした実情を生徒に実際に見せて、なにか感じ取って帰ってきてほしいと話します。 「自分たちは都会で暮らして便利な生活を送っているけど、都心から少し離れただけでも問題を抱えた地域はたくさんあります。それを今のこどもたちがどう感じるか。東日本大震災の被災地を見に行った時もそうです。ここで生活が営まれていたと想像できないほどの更地がそこには広がっていました。そういった日本の実情を生徒たちに見せ、それをどう捉えるか。そういったことにきちんと考えをもって、これから日本の社会を担ってもらいたいと思っています」 なんだか熱い気持ちになってくる話でしたね。でも、なんといっても旅行は楽しまないと! 部員はこの旅行を本当に楽しみにしていて、OBなんかも参加することもあるそうです。そして大好きな鉄道に乗って遠くへ出かけること。鉄道好きの彼らにとってこんなに楽しいことはないでしょう!
最後にこの部活動の魅力を部長さんにうかがしました。
部長の古屋くん。JR全般、電車の接近放送好き。みなさんおなじみの男性の接近放送にかわって新興勢力(?)が出てきたそうで、とってかわられる様子が少し寂しいのだとか
やっぱり旅が楽しみなんですね! そして中学生と高校生が一緒に活動しているにもかかわらず、本当に仲良く活動していることが印象的でした。

珍部黙示緑の第1回、交通機関研究部、いかがでしたでしょうか? では、交通機関研究部の取材でわかったことをまとめたいと思います。
交通機関研究部まとめ
①鉄道・車・航空機と交通機関ならなんでも研究OK!
②部室では駅員さながらの体験ができるマニアックな道具が揃っている
③部員の鉄道にかける知識・情熱はとにかくすごい
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