女声合唱とヴォーカルソロ・ピアノのための小組曲 HARU[改訂版]

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女声合唱とヴォーカルソロ・ピアノのための小組曲 HARU [改訂版]

下司愉宇起 作詞  保坂修平作曲

A4判/64ページ/定価:本体1200円+税

ISBN978-4-88364-329-5

 
作詞者の言葉より

2011年3月11日、世界を震撼させた未曾有の大地震発生。

その後東北地方を襲った津波は「TSUNAMI」として世界共通語となり、その凄まじさを世界に知らしめました。そして今なお原発問題は世界の問題として課題は山積みです。 

 

しかし、そんな世界の危機・混乱の中でも、いつもの春は確実にやってきました。春は、涙と途方にくれた人々に生きる勇気と復興への活力を与えてくれました。私自身、この年ほど春の訪れを喜び、感謝した年はないでしょう。

春の到来を讃えた歌は世界中にありますが、私もその喜びをいつしか詞にしたためたいという想いから、4年前から温めてきた構想を「組詞」として書き上げました。まだまだ作詞と名乗るには未熟すぎるつたない詞ではありますが、このたび保坂修平氏の協力を得て、かわいらしい合唱曲として息吹を吹き込んで頂きました。

 

この組曲が被災された方々への一筋の希望の光となればという意を込め、そして日本の「春」が「TSUNAMI」同様、喜びの「春」として世界の共通語にならんことを願い、今ここに小組曲『HARU』を刊行いたします。

 
作品解説

Ⅰ はるいちばん

“大地が目覚め 土がいぶいて 蕾がほころんだあの日 やっと出会えた春一番

やっとあなたに会えました——”

春の訪れと重ね合わせ、恋することの喜びを歌いあげます。青春時代の憧れを思い出しながら歌ってください。

 

Ⅱ 一心行

一心行(いっしんぎょう)とは、作詞者の出身地である熊本県、名水で有名な阿蘇の旧白水村にある樹齢400年の桜の大樹の名前です。天正8年(1580年)、島津氏との戦いのなか矢崎城(宇土郡三角町)で戦火に散った峯伯耆守惟冬(みねほうきのかみこれふゆ)の菩提樹とされています。惟冬の妻と息子は故郷のこの地に帰り、亡き夫、父の御魂を弔うために一心に行を修めたことから「一心行」の名がついたといわれています。

 志半ばで被災され、亡くなられた方々への弔いの念が込められています。

 

Ⅲ 舞——MAI

日本の春の代名詞といえば桜。“さらさら ひらひら ふわふわ はらほろ” ——桜の花びらが舞う様を表そうと、古来さまざまな言葉が生み出されてきました。桜の儚さ、憂い、優雅さを表現した一曲です。

 

Ⅳ 未知という名の花

 「幾星霜の上に生かされて生きている」という、日々の生活の中で忘れてしまっていた大切なことを、このたびの震災で改めて心に刻んだ方も多いのではないでしょうか。

 “春”からいただいた勇気と希望を胸に、人々がともに手を取り合い、復興の花を咲かせよう——終曲にはそんな思いを託されています。