フィガロの結婚「全4幕」モーツァルト作曲

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ドイツオペラ

フィガロの結婚[全4幕]モーツァルト作曲
W.A.Mozart, Le Nozze de Figaro 1785〜86

登場人物

アルマヴィーヴァ伯爵(Br) 伯爵夫人ロジーナ(S) スザンナ(S) フィガロ(B) ケルビーノ(S、Ms) マルチェリーナ(Ms) バジリオ(T) バルトロ(B) バルバリーナ(S)他

概説

 モーツァルトのオペラ・ブッファの最高傑作である。初演から成功であったが、その年の暮れのプラハ上演が熱狂的な大成功を収めてから、この曲の真価はいっそう認められるに至った。ボーマルシェの原作は、ロッシーニの「セビリヤの理髪師」に用いられた物語の後日談となっている。

 

第一幕

 アルマヴィーヴァ伯爵邸の一室。伯爵の従者フィガロと伯爵夫人ロジーナの侍女スザンナは、結婚を今夜に控えて部屋の寸法を測っている。スザンナは、アルマヴィーヴァ伯爵がこの部屋をくれたのは下心からで、その上廃止した初夜権を復活しようとしていると言う。フィガロは、たとえ殿様でもそんな勝手な真似は許さないと言って息巻く(「もしお殿様も踊りなさるなら」)。

 代わって女中頭マルチェリーナが医師のバルトロとともに現れる。年甲斐もなくフィガロに惚れている彼女は、借金の証文を盾に彼と結婚しようとしている。

 マルチェリーナが一人になったところにスザンナが戻って来るので、女二人は火花を散らす。今度は小姓ケルビーノが現れ、庭師の娘バルバリーナとの逢い引きを伯爵に見つかってクビになったので、伯爵夫人に取りなして欲しいとスザンナに訴える。

 ケルビーノは伯爵夫人に憧れる多感な心を歌い(「自分で自分がわからない」)、スザンナにも言い寄る。その時伯爵が入って来るので、スザンナは慌てて椅子の後にケルビーノを隠す。伯爵がスザンナを口説いていると、今度は音楽教師バジリオがやって来るので、伯爵も椅子の後に隠れようとする。しかしバジリオがケルビーノと伯爵夫人の噂をしゃべるので、怒った伯爵は椅子の後から出て来る。そしてケルビーノは見つかってしまう。そこにフィガロが現れ、初夜権を廃止した伯爵をたたえるので、伯爵も下心を隠して平静さを装う。クビを免れたケルビーノは、軍隊行きを命じられ、フィガロは彼をからかいながら軍隊行きを励ます(「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」)。

 

第二幕

 伯爵夫人の居間。彼女は夫の愛情がさめていくのを悲しんで一人物思いにふけっていると(「愛の神様よ、みそなわせ」)、スザンナがやって来る。フィガロも姿を現し、三人で伯爵にひと泡吹かせる相談をする。

 フィガロが去ると、軍服姿のケルビーノが別れの挨拶に来て、自作の恋の歌を歌う(「恋とはどんなものかしら」)。伯爵夫人とスザンナは伯爵を罠(わな)にかけるためにケルビーノを女に変装させるが、その最中に伯爵がやって来るので、ケルビーノをすばやく隣の衣裳部屋に隠す。うろたえる伯爵夫人の様子から伯爵はケルビーノがいると察するが、伯爵夫人はスザンナが着替え中だと言い張るので、伯爵はそれなら鍵をこじ開けようと、伯爵夫人を連れて道具を取りに行く。

 そのすきにケルビーノとスザンナは入れ替わり、ケルビーノは二階の窓から飛び降りて逃げる。部屋に戻った伯爵が扉を開けると、中からスザンナが出て来るので、伯爵も伯爵夫人もびっくりする。強気になった伯爵夫人は伯爵を責めるので、伯爵は釈然としないままに謝る。やがて、庭師が二階から人が飛び降りて鉢が壊れたと注進するので、伯爵はケルビーノが逃げたと推察するが、フィガロが巧みに言い逃れてごまかす。

 第三幕

 邸内の大広間。伯爵は事態に合点がいかずいらいらしている。一方、伯爵夫人とスザンナは今夜の計画を打ち合わせる。スザンナがフィガロに自分たちの勝利だとささやくのを耳にした伯爵は、下男(げなん)や女中に負けるものかと一人虚勢をはる(「もうおまえの勝ちだといったな…ため息をつきながら」)。一同そろったところで、フィガロの借金の証文についての裁判が始まるが、腕のあざからフィガロはマルチェリーナとバルトロの間の子供であると判明し、親子二組の結婚式が行われることになる。

伯爵夫人が事態の進行に不安を隠せないでいるところにスザンナが現れる(「楽しい思い出はどこに」)。二人は伯爵を深夜の庭におびき出す手紙を書き(手紙の二重唱「そよ風に」)、結婚式の席上で密会の手紙を伯爵にそっと渡す。伯爵が手紙のピンで指を刺すので、フィガロは誰かが伯爵に恋文を渡したのを知る。

 第四幕

 伯爵邸の夜の庭。バルバリーナが、伯爵に頼まれてスザンナに返すピンを探している

「落としてしまった、どうしよう」)。一方フィガロは、バルバリーナから伯爵が密会する相手がスザンナであることを聞き出し、裏切ったスザンナに目にものを見せてやろうと隠れる(「準備はできた…目をちょっと大きく開いて」)。そこに計画通り伯爵夫人と衣装を取り替えたスザンナがやって来る。彼女はフィガロが隠れているのを知って、わざと伯爵を待ち焦がれている気持を歌う(「とうとうその時が来た…恋人よ早く」)。

 一方、暗がりの中でスザンナにケルビーノがまとわりつく。そこに突然伯爵が現れて、ケルビーノは追い払われる。伯爵は衣装からスザンナと思い込んで伯爵夫人に言い寄るが、フィガロが出て来るので二人は別々に逃げる。

 フィガロとスザンナの二人が残る。フィガロは声から伯爵夫人の衣装姿の女性がスザンナであることを見抜いて仲直りをする。だがフィガロはスザンナに向かって伯爵夫人に恋しているように話しかけるので、スザンナを追って来た伯爵がそれを見つけて逆上する。そして皆の者を集めるが、その時あずま屋からスザンナ姿の伯爵夫人が出て来るので、ようやく真相を知って平謝りする。伯爵夫人は伯爵を許し、全員喜び合って幕になる。

 

資料

初演

1786年5月1日 ブルク劇場(ウィーン)

原作

ピエール・オーギュスタン・キャロン・デ・ボーマルシェの同名戯曲

台本

ロレンツォ・ダ・ポンテ/イタリア語

演奏時間

第1幕43分、第2幕46分、第3幕40分、第4幕41分(カラヤン盤CDによる)

参考CD
  • トモワ=シントウ、コトルバス、フォン・シュターデ、クラウゼ、ファン・ダム/カラヤン指揮/ウィーン・フィル、ウィーン国立歌劇場唱(D)
参考DVD
  • レシュマン、ネトレプコ、スコウフス、ダルカンジェロ/アーノンクール指揮/ウィーン・フィル、ウィーン国立歌劇場唱(DG)
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